0711
他者について。
自分というものが、図形の一性質がそうであるような形で世界の一機能として一意に存在「してしまう」、とすると、「存在する」「他者」という概念はほとんど意味をなさなくなる。円に中心は二つ以上存在しない、そういうような意味で世界には自分しか「存在」しない。これを自分も「存在」しない、とするかは立場の違いによるけれどもとりあえず僕はそうして自分の存在を得た。しかし他者なるものは現象としてしか存在し得ない。だからどうした、という向きはある。
他者はむしろ自分のこころの内側にある。他者という物語がそこにシミュレイトされている。それで?
午後から集中講義。コヒーレント・コンピュータの続き。とりあえずアイデアは理解。たくさんある光共振器のひとつひとつをイジング模型のスピンに見立てて、磁場項と相互作用項を共振器間の結合として表現して、スピン系のエネルギーを低下させることが共振器系の利得を増加させることに対応するようにすることで、最もレーザ発振しやすいスピンの状態を自動的に「選ばせる」(一度発振しはじめたらそこにすべてのエネルギーは費やされるので、一番発振しやすいモードが自動的に選ばれる)。そして発振するまでにかかる時間はO(log n)とのこと。多次元イジング模型の最低エネルギー状態が多項式時間で求められる。
すごいなあ。よくこんなこと思いつくものだ。
夕方はバイト。セキュリティに関する考察とか。金曜日までにプレゼン資料を作らなくてはね。
明日は午前中ゼミ、午後集中講義(最終回)。そういえば修士実験レポートは必要な可視化プログラムは書けたものの実行が遅くていまいちです。うーん。
そういえば夏休みにa[b]fと沖縄にゆくそうです。高校の修学旅行を思い出しますね。