2024年について
ここ数年は毎年年末に一年を振り返っているから、今年もそうする。
去年のものはこれ: https://ofni.necocen.info/5008
会社都合の退職をして、3ヶ月ほど無職をやった。ハローワークに行くという出来事が自分の人生に生じるとは正直想定していなかったので、なんか人生が不思議な方向に来たな?と思った。
次の仕事を探すために面接を受けたり結果を待ったりする心労からかメチャクチャに体調を崩したので、自分は無職にあまり向いていないのだなと感じた。本当ならせっかくの無職を楽しみたかったのに。就職が決まってからもそれはあまり改善せず、体調こそマシになったものの結局たいして有意義なことはできなかったので、心労がどうこうの問題でもないのかもしれない。
で、結局前の職場に戻ることにした。これは正直なところ日和ったという部分は確実にあり、後悔もある。
仕事は今年もあまり満足できなかった。Rustを書きたいなと思っていたのに結局書いていないし、近いうちに書けるようになる見込みも薄い。自分がどういう価値を期待されているのかよくわからないまま、なんとなく耐えている。いつまで耐えて何が得られるのかがよくわからない耐えというのは、しんどい。
会社が変わってもしんどさはあまり変わっていないと思うと、これは僕の限界がこのあたりにあるということなのかもしれない。ピーターの法則:人は無能になる地位まで昇進する。
去年の暮れに引っ越した家は一年経ってもまだ気に入っている。細かい不満というか、リフォームするときもっとこうすべきだったと思う部分はいろいろあるが、全体としては満足している。ただ、スマートホーム化は思ったほど進まなかった。カーテンは自動で開閉されるし鍵もスマホで開けられるけど、それ以上のことがあまりできていない。
趣味に関して言うとすこし後退した一年だった。ギターもフィンランド語も転職のどさくさに紛れてやめてしまった。ギターだけでも来年は復帰したいなと思っている。そんなら今日からやればいいのに「来年は」とか言ってるのがよくないのかもしれないなとも思っている。
とはいえコードはそこそこ書いた。妻が題材をくれた雪の結晶シミュレイタはけっこう取り組み甲斐があったし、電波時計の電波出す装置も作った(いまも一応動いている)。それからゲームボーイエミュレイタも書いた。これはほぼ写経みたいなものだったけれど。
このblogのリニューアル計画もあるが、ゆっくりとしか進んでいないので年内には終わらなかった。バックエンドRust+フロントエンドRemix(React Router v7)という構成で、イマドキのWebフロントエンド技術を把握するのにはちょうど良かった。さらに言えば当初はフロントエンドをCloudflare Workersにデプロイしようとしていたのだが、コールドスタートが結局遅いので断念した。また機会があれば試したい。
世間ではLLMと画像・動画生成がすっかり普及しつつある。動画生成はこの一年でずいぶんそれらしいものを出すようになったようだ。しかしこうなってくると、インターネットから正確な情報を得ようとするのは「リテラシー」なんかで済ませられる難度ではなくなってしまったように思われる。インターネットを真に受けずに判断をしていくリスク管理が重要になるであろう。
LLMを活用した知識整理などにも最近は関心があるので、何か作ってみようかなと思う。そもそも今年の初めにZettelkastenシステムを導入しようとして結局あまり定着しなかったのだが、このようなシステムをLLMにアシストさせたりLLMエージェントの情報源にすることはできないだろうか。まあやってる人いるんだろうけど。これは来年考えたいテーマ。
つい先月のことだが3Dプリンタも買った。まだそれほど有意義な活用はできていないが、キッチンの棚整理とかに使いたいと計画はしている。あと電波時計の電波出す装置にちゃんとした筐体を用意してやりたいとか、自作キーボードの試作に使いたいとか、考えていることはいろいろある。
今年はゲームもけっこう遊んだと思う。プレイ時間長いものだと「Outer Wilds」「九日 ナインソール」「factorio」「メタファー」あたりか。どれも結構満足できたのでよかった。ただこういうゲームを一度始めると50時間とかの単位で時間を持って行かれるので、コード書いたり他の趣味との両立が難しくなる。みんなどうやってんだ?みんなも両立なんかできてないのか?
健康状態は今年もあまり良くなかった。夏に健康診断で胃カメラをやった時には胃は綺麗ということだったのですこし安心はしているものの、やはりストレス耐性が低すぎるのかなと思う。ちょっと変なもの食べたり緊張すると具合が悪くなってしまうから、会食への恐怖心がいまだ克服できない。
片頭痛はすこしマシだった気がする。気のせいかもしれないが眼鏡を変えたのが影響しているのかも。前の眼鏡はなんかよく見るとデカいキズがついていたし、新しい眼鏡は調光レンズなので外ではサングラスになるので、脳への過剰な刺激が抑えられている、のかもしれない。調光レンズの眼鏡はかなり今年のベストバイだったと思う。その状態で写真を撮るとなんでこいつサングラスしてんだ?と思ったりはする。
婚姻生活は5周年が近い。5回目の結婚記念日は木婚式というらしい(こういうのって誰が決めてるんだろうな。喜寿とか米寿とかも)。思っていたよりだいぶ時間の進みが速いな?と思う。
今年は家事分担に変更があって、炊事はほぼ妻に任せることになった。結局僕は根本的に料理が嫌いであるらしい。冷蔵庫を見ながら献立を考えるとか、そういうの。そもそも食事自体があまり好きではなく、うっすらと常にクリアしなければならない課題としてこなしている部分がある。あるいは障害物競走のハードルか。ゴールするまでに跳ばなければならない回数は決まっていて、それをどうやり過ごすかの選択肢しかない。
代わりに食器を洗ったり片付けたりを引き受けている。比べてみて気づいたが、食器を片付けたり洗濯物を畳んだりする行為には、うまくやらなければならないというプレッシャーがまったくない。手順に従って手を動かすだけで、自由も技術もほとんどない。やるべきことが常に決まっているということのいかに心を落ちつかせてくれることか。
書くに値することはこれくらいだろうか。去年書いた抱負を見ると今年一年、まあ70点くらいだっただろうかと思う。80点くらいは取りたかったな。コンスタントに80点を取るのがプロの仕事だと、聞いたような気もする。まあ、生活のプロってのはどこか矛盾した概念だと思うけどね。
来年も引き続きものづくりに取り組んでいきたいと思う(ソフトウェア的にも、物理的にも)。抱負というほどのことでもないが、それがしっかりできれば、まあ自分の存在意義に悩まなくても済むだろう。一方で、「背伸びして生きる」ということも忘れないでいきたい。
このくらいにしようと思います。本年中はたいへんお世話になりました。来年もまたよろしくお願いいたします。よき新年をお迎えください。