0720
土曜日なので特になにもしていません。「秒速5センチメートル」を(ひさびさに)観ました。僕はどうもこの作品のことがよくわからない。鬱エンドだと雑に説明されるのをよく目にする気がするけど、そんなシンプルな話だろうか、とも思う。というより、やはりよくわからない。たとえば彼は彼女と「正しく」再会したならばそれは「ハッピーエンド」だったのだろうか?そうではないのではないか。彼は第一話の終わりに「世界がまるっきり変わってしまった」みたいなことを言っていたけれど、それが具体的にどういう変化だったのか、それが僕にはわからない。でも、その「変わってしまった」世界には、もうハッピーエンドなんか残されていなかった、悲劇であるならそういう種類の悲劇なのではないかと思う。
でもね、「切実だった思い」がきれいに消えてしまったとしても、生活は続いていく、そのことはそんなに悪いことだろうか?
あと夜は「君の名は。」を観ました。すごい、パーフェクトじゃん、と思いました。大ネタは知ってたけどかなりよく機能していたし、映像は美麗で、ディテールも丁寧だった。そして何より、「飛躍していい」タイミングをよく心得ていたと思う。これがこの手のフィクションには肝心で、これのタイミングが良くないとそこから先ずっと心が離れてしまうから。
ただ、この作品には企て、主題が感じられない。人間の距離がどうとか言っていたのはなんだったのか。いや、いいんですけどね、この人はそういうことをずっとやってたような気がするんだよね。まあ秒速以降のやつ観てないしそれ以前のは覚えてないんですが。
明日はほこらんさんたちと明治大学の錯視展に行って、それから「天気の子」を観ます。