十月二十三日ですけど!
h.b. > g
昨晩は結局fと夕飯にはゆかなくて(寝ていたのかな)、Sとskypeで話しながら眠った。ひさびさだ。ずいぶん遅くまで付き合わせてしまったなあと思う。朝六時半ごろにSは起きて(と思っていたけれどももっと早くだったようだ。そういうときは気にしなくてもよいです)、僕はまた眠った。
九時ごろに起きたらメールが来ていてゼミはないことになったのでゆっくり休むことにした。火曜日のゼミナールの予習のための論文を読むのと(あまり進んでいない。実験の画が描けない)、あと先週出された簡単な宿題を潰した。π中間子が進行方向とθの角をなして光子二つに崩壊するときのエネルギー非対称度の計算。そこそこ相対論的な話になる。結局π中間子の速度vに対してβ=v/cとおけば、(E1-E2)/(E1+E2)=βcosθが正解、と思う。実際、先週の論文によればエネルギーが137.8MeVのπ中間子ビームは崩壊して55MeVから83MeVまでの光子になったということだが、π中間子の静止質量は135MeV/c^2であるからβは0.2程度となって、一方で(83-55)/(83+55)もほぼ0.2だからうまく計算できていると考えられる。
論文のほうは、まあ半分くらいは読めたのだけど、なにを確かめるためのどういう実験が行われたのかよくわからないので困っています。これの次は僕が発表担当なのだけど、こんな調子だとやばいと思う。
物理学実験のレポートはまだ手つかず。二十八日正午提出なので、二十七日の午後とかにがーっとやれば。いやもちろんもっと前からもがーっとやるけど。
昨日、劣等感についてすこし考えたのだった。だいたい忘れてしまったけど。
僕は人間として出来損なった部分が確実にあると考えている。たとえば僕は文章を読むことができない。同じ文章を読んでいても僕以外の人が思うようなことをぜんぜん思わない。ただ構文上の矛盾や誤りがないかどうかだけを確認している。書かれていないことを推測する能力が異常に低いと思っている。
そしてそれは、僕という人間を肩書きだけで判断したときに大きな欠陥として認識されうる(だろう)。僕のあらゆる人間的な欠陥は、そこに大学の名前を添えるだけで簡単に「お勉強はできるんでしょうけど」という絶望的な文句を呼び寄せてしまう。僕という人間の(見かけ上)巨大な隙となってつけ込まれる。優越感の依り代にされる。これは全部が全部被害妄想なのかもしれない(だとしたら今度はこれを否定しなくてはならないのだが)。
人間が欠陥を抱えていたとき、どうすればよいのか。僕にはまだそれがわからない。(残念なことに)これはそれだけで死に至るような種類の欠陥ではない。だからこれまで生きてきた。これからも生きてゆくだろう。でも僕はこれから幾度もこの欠陥ゆえに嘲笑されるであろう。劣等感を抱えてゆくだろう。それをまとめてなぎ払う金色の剣は存在しないのだろうか。
たぶん、この問題意識は数年以内に忘却されるのだろう。そうであればいいと思う。でもわからない。僕はもう十年以上同じことにおびえているのだから。
明日はSが来ます(結局遊びにゆくのは延期になりました。延び延びだ)。それから夜にλとビリヤードします。精神の余裕を取り戻さなくてはなるまい。