1027
厚生労働省の専門委員会は、これらのメルセンヌ素数のうち$2^{4253}-1$、$2^{9941}-1$および$2^{11213}-1$について、発がん性が認められ、健康への悪影響が示唆されると発表。さらに今後の調査次第ではさらなる発がん性素数が発見される可能性もあるとしました。
巨大素数はヒトの体内で素因数分解されることができないため、巨大な素数が脳の細胞を傷つけるなどによりがんの原因となる可能性が以前から一部の専門家によって指摘されていましたが、今回の発表はそれを裏付けることとなりました。
「これはですね、メルセンヌ素数だけが危険というわけではなく、単に性質がよく調べられているというだけで、今後それ以外の巨大素数にも発がん性が認められることは十分有り得ますね」
「巨大素数というと、たとえばRSA暗号方式などは巨大な数の素因数分解の難しさを利用していると言われていますが、こういった暗号アルゴリズムが人体に悪影響を及ぼすことはないのでしょうか」
「仰る通り、巨大素数そのものでなくても、それらの積は体内で巨大素数に分解されるため、同様に危険な可能性があります。その意味ではRSA暗号方式に使われる公開鍵も、直接体内に取り込まれるなどすればリスク要因となる可能性は十分考えられますが、現時点で規制を検討するなどの必要はないと言っていいでしょう」
「ありがとうございました」
仕事はあまり順調でない。繋ぎ込みのコストを甘く見積もりすぎていたせいだろう。作業は進んでいるのだがタスクが減らない。前半戦はとりあえず大丈夫だと思うのだけど、後半で死ぬのかもしれない。遠からず対策を話す必要があるだろう。
僕はもう忘れてしまったけれど、写真が世界のありようを写しているように思われるということはけっして自明なことではないのだろう。しかし僕はもうそれを思い出すことはない。そこにある物に手を伸ばすために、腕や指の筋肉のことを考えないように、写真がただの写真であることを僕は考えない。それが写真のルールなのだ。
絵画というものも、かつてはそういうものだったのではないだろうか。写真がそれを忘れさせる前は、それは世界そのものだったのではないだろうか。あるいは、写真がそれを忘れさせたと思っているのは、それを忘れる前に知りもしなかった僕だけなのだろうか。
カントを読むべきだと思ってはいるのだけど、そんなのいきなり読めるわけないし、意味とか意義とかよくわからないからフレーゲ読むべきでは?みたいなことも思うし、そもそも僕に本なんか読めないのだった。うーむ。ゆっくり、ゆっくりだ。