0111
昨日のことから書き始めます。
昨日の精神状態は過去最悪と呼べるものでした。一昨日夜十時頃就寝、昨日午前一時活動開始。輪講予稿の作成。図の挿入・調整とキャプション。
その途中で精神に破綻をきたしたのでした。思考が手につかなくなって、一文字たりとも書き進めることができないような感覚になりました。
あることがらに関連する思考が一歩も進めなくなる感覚は催眠術を掛けられようとしているときにすこし似ていると思いました。あなたは握った拳を開くことができなくなります、と言われても、開けるのだ、開こうと思いさえすれば開けるのだ、ただいま開こうとしないからそうしないのだ、開こうとしないだけなのだ、そういうような思考が駆け巡る感覚。書けるのだ、書こうとしないだけで。考えを集中させることもできるのだ、そうしないだけで。ほんとうは僕はただ、もうあきらめてしまいたいだけなのだろう?というような。
で、そこから先はあまり記憶がはっきりしません。ただ、予稿を書いてスライドを修正して発表をしなくては留年してしまうので、僕はついに留年してしまうのだろうか、と思いました。だけどそれを研究室のボスに伝えるのが怖くて、だったらもういきなり死んでしまうしかない、と思っていました。この時点ではもう、発表はできないし、とにかく一旦挫折するほかないと考えていました。死ぬかメールを書くかの二択を迫られて、首つりの方法を検索したりしました。
そうこうしているうちにすこしだけ気分がおだやかになって、ああ、僕にはとても無理だ、だけど僕は死にたくない、とにかくいまこの瞬間僕は逃げてしまおう、それはきっと正しい選択ではない、いろいろなひとにそう指摘されるだろうし僕自身も後悔するだろう、それでもいまこの瞬間逃げてしまわなくては、僕はもう死んでしまうしかない、死にたくない、というようなことを思いました。それで留年をしようと考えて、準ボスにメールを書きはじめました。fにskypeで相談したりもしました。そうこうしているうちに研究室の同期が心配して訪ねてきて、僕はその頃、ついに自分で自分の人生に落伍者の烙印を押そうとするところだったので、悲しみのあまり心の底から泣いていました。人前に出られるような状態ではなかったので構わないでくれとメールをしたのですが、彼らは発表の準備を手伝ってくれると申し出てくれて、僕は最初にはそういう問題ではないのだと、いまこの瞬間ただ逃げることしか生きる道はないと思い込んでいるのだと、そう言ったのですが、彼らはずっとそこにいて、結局彼らに手伝ってもらうことにしました。とにかくお前は寝ろ、と言われてすこしねむりました。
数時間のあいだ断続的に寝ていると準ボスが部屋にいました(これはほんとうにびっくりした)。なにやらすこし話したりしましたがあまりおぼえていません。とにかく発表のことが解決したら一度保健センタなどで相談をするほうがよいだろう、と言われました。僕もそのときはそのように考えていて(深夜の作業中、精神が破綻しつつある段階でそう確信しました、僕はいくつかの問題点に対策を持たないと、いつか同じやりかたで今度こそ死んでしまうと思いました)。そうします、と言いました。
で、それから同期の二人と深夜まで作業をしました。スライドの図の見せ方や構成については彼らが意見を出してくれて、ほんとうに助かった。こんなことならもっと早くに助けを求めるべきだったのかもしれない(と思いつつ、彼らがこんなにも気前よく助けてくれたのは僕がほんとうに深刻な事態にあったからではないのか、ともすこし思います)。もっとも、別に助け云々というのを抜きにしても、複数人でこういう作業をするのはすこし楽しいし(文化祭の前みたいだ(僕の高校は文化祭前に居残りを禁止していたけれど))、よいアイデアが得られるようにも思った。こんどまた誰かが発表するときにも、こんな風に相談しながらやったらよいものが作れるのでは、と話したりした。
早朝に二時間ほどねむって、それから発表練習をしました。そのくらいやると、言い回しの細部は毎回アドリブで不安でも、とにかく話すべき内容は記憶に残るので、構成自体は安定して話すことができるようでした(スライドの構成もよくできていたのだと思いますが)。
発表の前、大学にゆく途中にボスに遭遇しました(偶然会ったというわけではなく、目的地と集合時間が同じだったので当然ではあります)。準ボスから連絡が行っていたようで、すこし声を掛けられたりしました。昨日の準ボスといい、そんな風に心配してもらえるのはすこしだけ予想外で、よくわからない、すこしだけポジティヴな感情を覚えました(けれども、心配されることそれ自体はありがたくても、人間というのは無限に心配することはできないわけで、僕はいつかこのひとのキャパシティを越えてしまうかもしれない、と思うとすこし苦しい気持ちになります)。
発表自体は(例によってあまり記憶がないのですが)きちんとできたようです。時間がすこし短いことが懸念されていましたが、僕の前の発表者も同じくらい短かったこともあってさほど問題視されず。質疑応答の受け答えもあまりうまくはできなかったのですけど、まあそこは僕はどうでもいいです。とにかくこれで懸念が消滅したのだ。
終わったあとに、ボスから保健センタでの受診を勧められて、というか僕もそのつもりだったのだけど、アポイントをすでにとっておいてくれたというので、それにゆきました。
話の内容は、初回だったのでそれほど深刻な話題ではなく(ああでも事象Σの話をすこししました)、とにかく今回の精神的危機について、今後類似した状態になることは確実であり、そのための対策を考えたい、とかそういう話とか。希死念慮に関する質問とか。「大雑把に、即座にヤバい種類のものを抱えている、といった感じではないと思った」とのこと。安心するやら、さびしいやらです(なぜさびしいのかについては読者への演習問題とします)。
これから何度かかけて、僕の精神構造の全容を明らかにする、という予定です、と言って次回の予約をもらった。次回は水曜日の午後。
あと、身体的な不調が精神に反映されている可能性があるので、ということで血液検査を受けました。僕自身ずっと具合悪いと思っているので十分に有り得ると思います(もともとあまり健全な性格ではないとは思っていますが)。
自分の精神状態に関する認識について話していたら、非常に自己分析がしっかりしている、と言われて、そのときはすこしうれしかったのだけど、でもそれは欺瞞で塗りつぶす操作と区別はむつかしいよな、と思いました。あまりそういうことをしないほうがよいのかもしれません。
記述することで、優越感とか幸福とかはわりと解体されてしまって価値を減らしてしまうのですが、なぜか同様のことを劣等感や絶望に適用してもそのつらさはあまり変化しないように思います。要するに僕は僕を不幸にする操作がしたいだけなのでは。
診察の終わったあとは研究室に戻りました。とても眠かったけれどもレポートを書かなければならなかったけれどもとても眠かったので昼寝をしました。レポートは結局深夜まで掛かりました。
Twitterでひどく取り乱してしまったのは、まああんまりよくないよね、みたいな。みなさま、お騒がせしました。いろいろと声を掛けてくださったみなさま、そうしなかったけれども見守っていてくださったみなさま、ありがとうございます。
今夜はいろいろとものを買います。本とか、衣類を入れる引き出しとか。あと3DSを買ってどうぶつの森で遊んでやろうかとか(誘われた)。
明日は夕方から研究室の同期と鍋をします。それと研究室の掃除をやるのだってさ(いい子ぶっちゃってー)。